【はじめの英文読解ドリル】使い方や参考書ルートを塾長が徹底解説!

「中学校の英文法では苦手を感じなかったけど、高校で英文を読もうとすると意味が取れない…」

受験対策を始めたいけど英語がほんとうに苦手……
文法の知識はあるのに、長文になった瞬間に頭が真っ白になってしまう。
これは、文法の知識を読解に活かす練習が足りていないからです。
そこで今回紹介するのが、旺文社から出版された『高校英語 はじめの英文読解ドリル』です。

この本は、品詞・文型・動詞のパターンといった英文読解の「骨格」を、ドリル形式で実践的に身につけられる英文読解の入門書。
2026年2月に発売されたばかりの比較的新しい参考書です。
この記事では、23歳で個別指導塾を開業し、9年目の現在は2年先まで空き待ちをしていただいている塾長の私が以下の点を徹底的にレビューします。
- 本書のレベルと立ち位置
- どんな人に向いているか・向いていないか
- 具体的な使い方(5ステップ)
- 参考書ルート(前後に何をやるべきか)

英検準1級も持っています。
英語は特に好きな科目なので、採用する教材へのこだわりも強いです。
高校英語はじめの英文読解ドリルのレベルと立ち位置
表紙に超基礎レベルとあるように、大学受験というよりは中学英語と高校英語のギャップを埋めるお手伝いをしてくれる読解基礎ドリルです。
同じシリーズに『大学入試 はじめの英文読解ドリル』がありますが、こちらは大学受験を見据えた読解を目的とした別物。
本書はその前の「高校英語版」として位置づけられており、入試勉強が本格化する前に読解の土台を作ることが目的です。
6章構成で、品詞→文の種類→動詞パターン→名詞句→修飾語句→識別・重要概念、と英文を読む上での「骨格」を体系的にステップアップ形式で積み上げる設計になっています。


1ユニットあたり4ページ(図解説明+3パートのドリル)で、解説よりも演習に7割のページを割く実践型の参考書です。
著者による解説動画や音声データ、英文リストも付属しており、独学でも使いやすい仕様になっています。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 著者 | 千代 崇裕 |
| 出版社 | 旺文社 |
| 価格 | ¥1,430(税込) |
| ページ数 | 160ページ |
| 判型 | B5・3色刷り |
| 単元数 | 35ユニット・6章構成 |
| 解説:演習比 | 3:7(演習重視) |
| 付属 | 著者解説動画・音声データ・英語の友アプリ対応 |
| 発売日 | 2026年2月26日 |
こんな人には向かない
中学英語の基礎が固まっていない人
本書は「高校英語」の読解入門書です。
中学レベルの文法(be動詞・一般動詞・基本的な文型)があやふやな状態では、本書の解説自体についていけない可能性があります。
もし中学の範囲で不安が残っている状態であればまず中学英語の総復習からスタートしましょう。

以下のポイントが不安なときは、焦らず中学英語から復習しよう。
- be動詞と一般動詞が混ざった英文を書いてしまう
- 並び替え問題が苦手
入試まで時間が少ない高3生
本書は丁寧な基礎固めに特化しており、受験実践レベルでの即効性は高くありません。
高3の夏以降などで入試まで時間が限られているのであれば、より入試レベルに近い長文読解の演習書に入っていくべきです。
本当に英語が苦手なら高3の夏休みごろに1~2週間でパパっとやりきるならアリかなあと言ったところです。
本書はあくまでも高1・高2における基礎固め担当と思ってください。
すでに河合の全統模試で英語偏差値60が出せる
模試でこれくらいの結果がすでに出ているなら、この問題集はスキップしてしまってOKだと思います。
みなさんの学年や志望校によって以下の中から次のステップに進んでしまいましょう。


ベネッセ模試なら偏差値65を基準としましょう。
こんな人におすすめ
英文法を学んだのに長文が読めない、という壁にぶつかっている人
「文法は勉強したはずなのに、英文を見ると頭が止まる」
その原因は、知識を読解力に変換する練習が足りていないことです。
本書はまさにその橋渡しに特化した一冊。
3ステップの段階演習で文法の知識を「読む力」に変えるトレーニングができます。

品詞・文型について人に説明できるか怪しい人
学校や参考書で品詞・文型を習っても、実際の英文で使いこなせないケースがほとんどです。
問題が解けるのと、人に説明ができるレベルの間には大きな差があります。
本書はそのギャップを埋める知識を35ユニットのドリルで反復し、「知っている」から「使える」へと変換することに徹底してこだわっています。

中学英語から高校英語へスムーズにステップアップしたい高1生
中学と高校では英語の複雑さが一段跳ね上がります。
本書は高校英語の読解に必要な骨格(品詞・文型・修飾構造など)をゼロから丁寧に積み上げる設計なので、そのギャップを無理なく埋められます。
高1の早い時期に取り組むのが最もおすすめです。

中学英語→高校英語は途中まで膝の高さくらいの階段ですが、途中でボルダリングくらい難易度が跳ね上がります。
その試練に備えてスモールステップで対策しましょう。
独学で英文読解の基礎を体系的に身につけたい人
著者による解説動画・ドリル音声・英文リストが揃っており、塾なしでも読解の土台を構築できる環境が整っています。
1ユニット4ページという適切なボリュームで、毎日少しずつ進めやすい構成になっているのも独学向きです。
学校の授業と並行して苦手や「なぜ?」を埋める形で活用しましょう。

「なんとなく読む英語」から卒業したい人
「大体こういう意味かな」で乗り切ってきた読み方は、入試では通用しません。
単語の意味を知っているだけでは通用しないことをこちらの例文で実証します。
A I saw a dog running down the street.
B I saw a dog, running down the street.
ちがいは「,」1つだけ。単語も簡単。
では問題です。「私」が走っているのはAとBどちらでしょうか?またなぜそう判断しましたか?
正解できたとしても、それが論理的に説明できる人となるとグッと数が減るでしょう。
本書を通じて品詞・文型を意識した読み方を習慣化すれば、「なぜこの訳になるのか」を人に説明できる力をマスターしましょう。

ちなみに正解はBです。
A 通りを走っている犬を見た。
B 通りを走りながら、私は犬を見た。
Aは現在分詞がワンちゃんを説明していて、Bは分詞構文を使っています。
高校英語はじめの英文読解ドリルの使い方・勉強法
STEP1:文法の基礎確認
本書に取り組む前に、英文法の基礎知識を確認しましょう。

品詞って何だっけ?

文型が5種類あるのは知っているけど自信がない…
こんな状態のまま進むと途中で詰まりがちです。
『高校英語 はじめの英文法ドリル』などで、品詞・文型・動詞の基本を整理しつつ進めるのがおすすめです。
もしくはそもそも中学校のときに英語に苦手意識がある人は、恥ずかしがったり焦ったりせずに中学英語の復習からスタートしましょう。
STEP2:Chapter0や各ユニットの図解説明を丁寧に読む
本書は1ユニット4ページ構成で、最初のページに図解入りの解説があります。
ここを必ずしっかり読みましょう。
「解説3:演習7」の比率が示す通り、解説は絞り込まれています。
- そもそも「品詞」とはなに?
- 5文型の見分け方やちがいは?
こうした基礎知識を理解することが最優先です。
理解が浅いままドリルに進んでも、「雰囲気英語」を助長するだけなので理解のステップを必ずふみましょう。


STEP3:ドリルを「考えながら」解く
図解解説を読んだら、3パートのドリルに取り組みましょう。
このときすぐに答えを見るのは厳禁です。
- この単語は何品詞?
- 主語と動詞はどこ?
- 修飾語句はどこにかかっている?
こうした問いに自力で答える練習が、読解力の土台を作ります。
わからなくても自分なりの答えを書ききる癖をつけてください。
自分で考えた痕跡がないと、解説との比較ができず和訳暗記英語に流れてしまいます。

STEP4:解説と照合して「なぜまちがえたか」まで言語化する
丸つけをしたら終わりではありません。
まちがえた問題は「なぜまちがえたか」を必ず言語化してください
- 「品詞の判断をまちがえた」
→品詞の章を読み直す - 「文型をまちがえた」
→動詞パターンの章を復習する - 「単語の意味が分からなかった」
→単語帳でのインプットを増やす
ミスのパターンを言語化することが、弱点をなくす最短ルートです。
「なんとなくまちがえた」「なるほど答えはそれでいいのか」で終わってしまうと、同じミスを繰り返します。
STEP5:まちがえた問題の復習
まだこれでも勉強の半分も終わっていません。
勉強の本番は復習からスタートします。
解いた問題は以下の基準で丸つけをして後日必ず復習をしましょう。
すべての問題が〇か〇になって初めて1セットの勉強終了です。
〇:1発で和訳+解説の見出しに答えられた
▲:和訳はそれっぽいが、解説の見出しに答えられない
✓:和訳も説明もできなかった
〇:2回目以降に和訳+解説の見出しに答えられた
参考書ルート
| タイミング | 参考書 | 目的 |
|---|---|---|
| 前にやるorいっしょにやる | 高校英語 はじめの英文法ドリル | 品詞・文型の知識の定着 |
| 前にやる(語彙) | システム英単語Basic / ターゲット1200 | 語彙の下地をつくる |
| 本書 | 高校英語 はじめの英文読解ドリル | 読解の「骨格」を実践習得 |
| 次にやる | 大学入試 はじめの英文読解ドリル | 入試レベルの読解基礎へステップアップ |
| その後 | 入門英文問題精講 | 入試基礎の長文読解演習へ |
本書は「高校英語の読解入門」と「大学入試の基礎演習」をつなぐブリッジとして機能します。
ここを丁寧に通過した生徒は、次のステップで伸びるスピードが明らかにちがいます。
この位置づけを意識しながら、前後の計画も立てておきましょう。

まとめ
『高校英語 はじめの英文読解ドリル』は、英文を「なんとなく読む」習慣から脱却し、品詞・文型・動詞パターンを武器にして正確に読む基礎力をマスターするための一冊です。
本書を使い終えたら、『大学入試 はじめの英文読解ドリル』などにどんどんステップアップしていきましょう。
高2冬~高3春に本格的な読解に入れると理想的です。

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